イカラシ マリ   Ikarashi Mari
  五十嵐 真理
   所属   新潟薬科大学  看護学部 看護学科
   職種   助教
研究期間 2026/04~2027/03
研究課題 障害児の地域包摂を促進する多職種・環境連携プロセスの解明-アクターネットワーク理論を用いた地域生活の阻害要因の可視化と支援構造の再編-
実施形態 競争的資金等の外部資金による研究
研究委託元等の名称 公益財団法人フランスベッド・ホームケア財団
研究種目名 研究1:在宅ケアの推進・在宅医療・訪問看護・在宅介護に関する研究
キーワード 障害児、アクターネットワーク理論、地域包摂、ケア倫理
代表分担区分 研究代表者
研究者・共同研究者 中垣紀子(新潟薬科大学看護学部)、 伊藤嘉高(新潟大学大学院現代社会文化研究科)
代表者 五十嵐真理
概要 障害児は、その障害の状況に応じて成長・発達上の課題を抱えることから、日常生活を営むうえで継続的なケアを必要とし、福祉制度の活用や多職種連携が重要となる。こうした状況に対応するため、ライフステージに応じた多職種の専門知と連携による切れ目のない支援や、地域生活・通所・保育・教育などの環境整備・さらには経済的支援を含む多面的な制度化が進められてきた。 しかし、障害児の生活実態は、制度が想定するモデルから逸脱することが少なくない。具体的には、父親の養育参加の限定性、生活状況を常時判断し続ける母親の心理的負担や社会的孤立、きょうだいの葛藤、将来への不安など、制度では十分に把握しきれない生活上の困難が存在する。このように、障害児の在宅ケアは依然として介護者の負担に大きく依拠しているという課題が続いており、障害児の地域包摂は進んでいるとは言い難い。従来の支援モデルでは、障害児の成長・発達から導き出される客観的な「福祉ニーズ」を前提とし、それを多職種がいかに分担するかという「ヒト対ヒト」の連携モデルが主軸をなしてきた。しかし、実際の在宅生活において、ニーズは固定的なものではない。使用する福祉器具・装具の特性、家屋構造、家族構成、利用可能な制度といった環境・モノとの相互作用によって、ニーズの質や強度は劇的に変化する。本研究はANTに基づき、障害児が、福祉用具・家族・専門職者・生活の場・技術・制度など極めて個別的な資源や調整と、複雑で多層的な網目の中で相互変容しながら地域生活を送る特徴を描き、その構造とアクター同士の関係性のプロセスを看護学の視点から明らかにすることで、在宅ケアにおける具体的な制度設計や支援体制の改善に資する、高い社会的意義を具備する。 研究目的:障害児の家族・支援者からみた地域生活を阻害する要因を可視化し、 福祉の視点と生活の視点を共存させる、地域生活構造の再編に向けた視点を提示する。